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ユネスコが認めた『映画の都』山形から ― 心震わせる体験を探しにいこう

エンターテイメント
先日映画館に行ったとき、「山形がユネスコ創造都市ネットワークの“映画分野”で日本初の認定を受けました」というポスターを目にしました。

ユネスコ創造都市ネットワーク(UCCN)は、創造性を都市の持続可能な発展の力とする国際的な取り組みで、文学・映画・音楽・メディアアート・デザイン・工芸・食文化の7分野で世界の都市をつないでいます。
その中で山形市は、2017年10月31日、映画分野で日本初の加盟都市に認定されました。つまり山形は、世界が認めた「City of Film(映画都市)」なのです。

この認定は単なる肩書きではなく、「この街は映画を通じて感動を生み出し、人と人をつなげ、未来を描ける場所だ」と国際的に示された証明です。

ユネスコ創造都市ネットワーク(UCCN)は2004年に創設され、現在は世界90か国以上、300都市以上が加盟しています。

山形が認定を受けた映画分野では他に、イギリスのブラッドフォード、ドイツのポッツダム、オーストラリアのシドニー、中国の青島などが登録されています。
ほかの分野では京都(工芸)、神戸(食文化)、札幌(メディアアート)、浜松(音楽)、名古屋(デザイン)、金沢(工芸)、鶴岡(食文化)なども加盟していて、地域ごとの文化的な強みを国際的に発信しています。
つまり山形は「映画」を通じて、世界中の都市と肩を並べているのです。

ところで、あなたは最近ワクワクしていますか?
大人になると、心がふるえる瞬間がちょっと遠ざかりがち。でも本当は、そんな時間こそが毎日の活力になるのです。

映画館の暗闇で、スクリーンがふっと光を放つ瞬間。遠い国の物語なのに、まるで自分の胸の奥に直接届くような感覚。泣いたり笑ったりしなくても、「あ、今なにか揺れたな」と感じるあの瞬間。それが心のスイッチを押してくれるのですよね。

あの感覚は、心にエネルギーを宿してくれる。
やる気や元気とは少し違う、もっと深い
「生きていること実感できる力」。
感動すると、人は未来に一歩を踏み出す勇気を自然と持てるのだと思います。

実際に研究でも、感動やワクワクをよく体験する人はストレスホルモンの数値が低く、幸福度は25%以上高いとされています。さらに創造性も高まり、日々のモチベーションが持続しやすいこともわかっているのです。
つまり感動することは、心の贅沢ではなく“生きるための燃料”なのですね。

山形は、そんな感動と幸せな心を育む舞台としてもぴったりの街。
冬は雪の静けさ、春は桜並木、夏は山の深い緑、秋は鮮やかな紅葉。
そのどれもが映画のワンシーンのようで、旅人の心を震わせます。

そして映画を観た余韻を抱えながら過ごす夜に、蔵王連峰を望む高台にある老舗旅館「名月荘」さんでひと息つくのもおすすめです。
ゆったりとしたお部屋、旬の食材を活かした料理、そして何より“山形のもてなし”を感じられる温泉宿。旅の夜、映画を観た後の余韻を抱きながら名月荘で過ごす時間は、まるで物語の続きみたいです。

次の週末、あなたも映画館に足を運んでみませんか?

その一歩が、旅の始まりみたいに心を揺らしてくれるかもしれない。
映画館での体験も、日常の小さな出来事も。
感動は、思いがけない形で広がっていきます。

その灯りは、きっと明日のあなたをやさしく照らしてくれることでしょう。

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命の可能性と美しさを描く抽象画アーティスト

命の可能性と美しさ、心の調和をテーマに、日本文化の精神性と人魚姫の物語から着想を得て作品を制作。2025年は国際カンファレンス「THE WING TOKYO」にて展示・スピーチ参加。6月〜8月、山形の老舗旅館「名月荘」にて宿泊者限定ギャラリー展を開催。Webメディア掲載や、ウィングストンジャパン財団へのコラム寄稿など、社会との対話も広げ、“アートが命を守る手段となりうる”という新しい価値の創造に挑戦している。

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