オンライン仕事術。パジャマで仕事、効率は上がる?
あれは、会社員時代には考えられない光景だった。 朝、アラームが鳴って、目を覚ます。 慌ただしく着替えることもなく、洗面所で顔を洗って、そのままリビングへ向かう。 そして、コーヒーを淹れて、パソコンを開く。 そう、私はパジャマのまま、仕事に取り掛かっていた。
正直に言うと、最初は罪悪感があった。 「こんな格好で仕事をしていて、本当にいいんだろうか?」 でも、不思議なことに、パジャマのままだと、集中力が増す気がした。 体も心もリラックスしているからだろうか。 それとも、無駄なことにエネルギーを使わないからだろうか。 オンライン仕事術を模索する中で、私はまず、この「パジャマで仕事」というスタイルから見直してみることにした。
「仕事モード」のスイッチを探す
会社に行っていた頃は、スーツに着替えること、満員電車に揺られること、それが私にとっての「仕事モード」のスイッチだった。 でも、オンラインで働くようになって、そのスイッチがなくなった。 だから、自分で新しいスイッチを探す必要があった。
私が見つけたスイッチは、いくつかある。
まずは、「朝のルーティン」。 朝起きたら、まず窓を開けて、新鮮な空気を吸い込む。 コーヒー豆を挽いて、丁寧にハンドドリップでコーヒーを淹れる。 そして、その日の気分に合わせて、音楽をかける。 この一連の流れが、私にとっての「仕事の始まり」の合図になった。
そして、「仕事場所の切り替え」。 家の中で、仕事をする場所と、リラックスする場所を分ける。 私は、リビングのテーブルで仕事をすることが多いけど、集中力が途切れてきたら、寝室の窓際に移動して、気分を変える。 それだけで、また新しい気持ちで、仕事に取り組むことができる。
パジャマで仕事をすることは、一見するとだらけているように見えるかもしれない。 でも、私にとっては、無駄なストレスから解放されて、本当に大切なことに集中するための、ひとつの手段なんだ。
「見える化」するということ
オンラインで働くようになって、もう一つ気づいたことがある。 それは、「仕事の見える化」だ。
会社員時代は、オフィスに行けば、誰が何をしているか、なんとなくわかった。 でも、オンラインだと、それがわからない。 だから、自分で自分の仕事を「見える化」する必要があった。
私は、いくつかのオンラインツールを使って、仕事の進捗を管理している。 タスクごとに細かく区切って、一つ一つ、終わったらチェックしていく。 そうすることで、今自分が何をしていて、あとどれくらいの仕事が残っているか、一目でわかるようになる。 そして、仕事が終わった時には、達成感を感じられる。
この「見える化」は、クライアントとのやり取りでも役に立った。 「今、ここまで進んでいます」と、具体的な進捗を伝えることで、相手も安心してくれた。 それは、信頼関係を築く上で、とても大切なことだった。
孤独を乗り越えるための工夫
オンラインで働くって、孤独じゃない? 友達にそう聞かれたことがある。 確かに、誰とも会わずに一日を過ごす日もある。 でも、私には孤独を乗り越えるための、いくつかの工夫がある。
まずは、「オンラインでの繋がり」。 同業者とオンラインで繋がって、チャットで情報交換をしたり、時々オンラインでランチをしたりする。 顔が見えなくても、誰かと繋がっている感覚があるだけで、心は軽くなる。
そして、「リアルな繋がり」。 週に一度は、カフェで仕事をする。 そうやって、意識的に外に出て、人と関わる時間を作る。 ただコーヒーを注文するだけの短い会話でも、人との繋がりを感じることができる。 そして、週末には、友達と会って、思いっきり遊ぶ。 仕事とプライベートのバランスを、自分で意識して取るようにしている。
パジャマで仕事、効率は上がる?
結論から言うと、「上がる」と思う。
それは、パジャマを着ていること自体に、何か魔法があるわけじゃない。 パジャマでいられるということは、誰かの視線を気にしなくていいということ。 誰かのルールに従わなくていいということ。 自分の心と体に、正直でいられるということ。
私たちは、知らないうちに、たくさんの「見えないルール」に縛られて生きている。 でも、オンラインで働くようになって、私はそのルールから少しだけ自由になれた。 そして、その自由が、私に新しい集中力と、新しいアイデアを与えてくれた。
もちろん、誰にでもこの働き方が合うわけじゃない。 でも、もしあなたが今、何かのルールに縛られて、心が疲れているなら。 一度、自分の「仕事モード」のスイッチを、自分で探してみるのもいいかもしれない。 それは、パジャマを着るという、些細なことから始まるかもしれないから。